子犬の先天性疾患が判明し、対応内容に心を痛めた飼い主が改善を求めた事案
関西在住のT夫妻は、令和6年8月、大切な家族の一員として、トイプードルの子犬をお迎えになりました。子犬は「ふぅた」と名付けられ、T夫妻の深い愛情のもと、新しい生活をスタートしました。
ところがその矢先、ふぅたくんの体に次々と深刻な問題が見つかりました。
令和6年12月、生後半年を迎えたふぅたくんの去勢手術の準備中、レントゲン検査にて肝臓の大きさに異常が認められ、続く血液検査でも異常値が確認されたため、CT検査および肝生検が実施されました。その結果、獣医師からは「先天性の肝外門脈体循環シャントおよび門脈低形成」との診断を受けました。これは、体内の解毒機能に重大な障害を及ぼすもので、放置すれば毒素が脳や内臓に回り、命にかかわる危険な疾患です。
T夫妻は、突然の診断に大変な戸惑いと不安を抱きながらも、ふぅたくんの命を守りたい一心で、獣医師と真摯に相談を重ね、令和7年2月8日に手術を受けさせる決断をされました。現在もふぅたくんの様子を見守りながら、日々を懸命に過ごされています。
さらに、ふぅたくんを迎えた直後には膝蓋骨脱臼の診断も受け、現在では「グレード3」とされる重度の状態に至っています。歩行に支障が出る可能性もある深刻な疾患であり、将来的な手術の必要性も視野に入っています。
このように、迎え入れたばかりの小さな命に次々と健康上の問題が発覚したことに、ご夫妻は深い悲しみと大きな困惑を抱えておられます。
T夫妻は、本件についてペットショップに事実を伝えましたが、返答は「別の犬との交換であれば対応する」というものであり、誠実な説明や治療に対する支援は一切なされませんでした。
新たな家族として迎えたふぅたくんを「別の犬との交換」という提案に、T夫妻は深く心を痛めておられました。このような対応からは、命ある存在としてのふぅたくんの価値を軽視しているように感じられ、T夫妻は「動物の命」をどのように受け止めているのか、根本的な疑問を抱かれています。
私たちは、T夫妻の想いを真摯に受け止め、本件の事実関係を明らかにすることで、同様の被害が二度と起きぬよう、そして、このような対応が業界内で安易に繰り返される「慣例」となってしまっている現状に対し、強い疑問を投げかけたいと考えております。
命を売買する責任の重さを改めて問い直し、動物とそのご家族が安心して暮らせる社会の実現を目指して、私たちはペットショップとの交渉に誠実に取り組んでまいります。



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